石油系ドライ機整備編

修理日記

石油ドライ機の整備

石油ドライ機のメンテナンスといえば まず液管理でしょう
透明度・酸化対策としては 主にフィルターの能力が大切です。
逆汚染のことも考えるとフィルター圧力は 0,3kg/㎠以下で使用したいところです。
こまめにフィルターの交換をしているのにすぐにフィルター圧が上がる、仕上がり商品に
ドライ臭が残る。  そんな症状が現れたら疑うべきは

ベースタンクの底にスラッジが溜まっている可能性が高いです。

年に一回、少なくとも2年に一度は清掃が必要な場所です。
専門業者に依頼すると結構な金額になります。
難しくは無いので自分達で綺麗にしてはいかがでしょう。
今回は その手助けになるよう作業について解説をします。

作業に準備する物

工場にある物を出来るだけ利用しましょう
ウェス(糸クズの出にくい布)、ベースタンクに残ってしまったら大変な事になります
抜き取った溶剤を一時保管する入れ物、石油缶やプラカゴを使用しました
灯油ポンプ こんな家庭用ですが簡単に液の移動が出来てしまいます
ゴム手袋、小さなスコップ、火バサミ、(あれば便利)、懐中電灯、バケツ
ゴミ袋など。
補充用の溶剤新液や交換カートリッジフィルターもあればなお完璧

液の抜き取り 

灯油ポンプで石油缶に液を移します、8分目ぐらいで大きい所(今回はプラカゴ)に移し替えます
最初からプラカゴなどに入れると、掃除の際 じゃまになりますし重くて動かせません。

ベースから1㎝ぐらいになると吸い取れなくなります。
ここからは ウェスなどで拭き取っていきます、雑巾の要領ですね。
ひたすら液だけを吸い取るように努めましょう、ヘドロを混ぜると再利用できなくなります
しっかり溶剤を拭き取ると周囲にヘドロが溜まっているのがわかります。
ヘドロは スコップを使ってかたまりを取りゴミ袋に入れます。
取り切れたら、ウェスでキレイに拭き取って、ウェスもゴミ袋へ 産廃として処理しましょう

ベースタンクの掃除は 前のトラップ口に加えて後ろに点検口があればやりやすいのですが
機種によっては 一ヶ所からしか作業できない場合もあります。
ヘドロは溜まりやすい場所があり、そこを清掃するのがポイントになります
なお、ドライ機のポンプ吸い込み口付近に小さいウェスなどを忘れたらポンプを痛めてしまいます
最終チェックをお忘れなく。
最後は 逆の順序で液を戻します。

この作業の際、古いフィルターに取り切れなかったゴミを吸着させてから、フィルターを
交換すると手間は増えますがベースタンクは 完璧にキレイになりますよ。
最後に新液を補充して商品を入れずに試運転をして下さい。
万が一に備えておきます。

経験則ですが 毎年清掃している場合は ヘドロは少しですが初めてとか久しぶりに
清掃する場合は とんでもない量のヘドロと遭遇してしまいます。家庭用ポンプでは
詰まってしまうかもしれません。 ドライ機の吸い込み口にヘドロを押し込んで
しまう事すらあります。充分に注意して下さいね。
何事も自己責任ですから

タイトルとURLをコピーしました